日本の気候の中で数百年という時間をかけて作られて来た古民家は大工棟梁の技術とその時代だからこそ、使えた素晴らしい材料に寄って造られています。
何世代も住み継がれて来たその様な住まいを住み継ぐことは現代社会において大きな意義がある事は勿論、ご家族の記憶を継承し家とご家族を大切に思う意識に大きく影響する事と考えます。その様な意味に置いても古民家を住み継ぐ価値は大きいと言えるのではないでしょうか。
カナザワ建築設計事務所は30年の実績で他社にはない本物のデザインをご提案させて頂きます。
多くの場合民家は、南側に応接のための和室が並びその隣に土間がある構成が基本となった間取りとなっています。土間部分はその一部が応接室、子供室などに改修されている場合が多くなっています。南側和室は殆ど使われず空部屋状態となっているパターンが多いと言えます。
リノベーションする場合は、思い切ってその空部屋になっている和室をリビング、ダイニングなどにすると、明るく広々した快適空間ができます。
又その屋根裏には立派な松丸太が入っている場合が多く、天井を剥がして露出させることにより豪快な空間になります。露出した梁を、美しい黒光りした半ツヤの状態にしたげるのには、それなりのノウハウが必要です。
民家の建具の特徴は当たり前ですが「本物の木で出来ている」事です。それも良質の木でできています。日本の建具の大きな特徴である「引き違い戸」は構造上僅かでも剃ったりすると、戸同士が擦れたり又は隙間が大きくなったりと支障がある為、剃りなどの出にくい良質の木材が使われています。
又多くの場合「紙と木」だけでデザインされているので、その使われている場所により様々な工夫、デザインがされています。比較的近代の民家はガラスも使用されていますが、その場合でもレトロ感のある今では製造されていない様なガラスが殆どです。更に板戸には大きな一枚板、又は二枚継の板が使われている事も多く想像するに直径1〜2mの丸太から取られた板材が使用されていると考えられます。現代ではその様な良質で太い丸太を一般住宅の建具に使用することは、出来ない考えられます。
民家の土間は当時、農家の室内の農作業場、炊事場、家畜の餌準備など多岐にわたる利用がされていました。時代にもよりますが、土間で家事などをしている時間の方が多い時期もありました。
その時代では非常に利用頻度が高い空間で無くてはならない空間でした。又土間のひんやりとした蓄冷作用は、夏の心地よい涼しさを感じる事がでしました。現代ではその用途上時代と共に、少しずつ使う広さが狭くなり、くつろぎの空間として、又は土間玄関などとして、またちょっとした応接空間などに利用するなど、楽しい空間に利用が出来ます。土間上部の屋根の骨組みは立派な丸太で組まれている事が殆どの為、リノベーションの際の楽しみな空間の1つです。
民家のいわゆる炊事場は土間の北側の隅に有りました。農作業をしながら、ご飯を炊いたりする為です。又カマドで薪を燃やすので煙が家中に回り辛くする為、家の隅の方に更に天井が張られてなく煙が屋根裏の萱をいぶす役目も担っていました。住まいはその時代時代で生活のパターンがはっきりと繁栄されているのがわかります。
現代の住まいでは、台所周りは家の司令塔と言われるほど重要なスペースとなっており、その位置決め次第で住まいの機能的満足度が大きく違ってきます。又近年 共働きが当たり前になり、洗面所洗濯、浴 室などとの機能的関係性を重視しなくてはなりません。民家の柱、太い梁などを動かすことなく、更にはデザインに活して全体を満足させていく必要があります。
民家の姿形は数百年間その地方の気候風土の中での必然性の中から育まれてきました。その形、創りは、多くの場合あくまで機能的で、なる程と膝を打つ程の知恵が積み重なってできています。師匠から弟子に引き継がれる知恵、棟梁同士の技術の伝達など今では想像しにくい程、ゆっくりと伝えられた貴重な情報だったと考えられます。その様に時間を掛けて創られた貴重な財産と言える民家をその価値を活かし現代の知恵により、明るく、暖かく、機能的に手を加え活かしていく事が私たち建築家の役目と考えております。
耐震性については消さずに
耐震性については消さずに写真と文章を入れれば完成できる状態で保存いたします。耐震性については消さずに写真と文章を入れれば完成できる状態で保存いたします。耐震性については消さずに写真と文章を入れれば完成できる状態で保存いたします。
幾世代にもわたり風雪に耐えてきた日本の民家が失われようとしています。伝統的な日本の民家は地元に育った木と地域の人々の技術で造られた住いであり「日本の住文化」の結晶です。このような民家を守るため、日本民家再生協会は「日本の民家を次代へ引き継ぐ」を理念として活動を展開しています。